エピソード
「まあ」を連発する後輩とのすれ違い
社内ミーティングの後、私は後輩の田中に資料作成を依頼した。
「この資料、〇〇さんのプレゼン用だから、しっかりまとめておいてね」
田中は軽く頷きながら「まあ、了解です」と返事をした。
(まあ?なんだか不安だな…)と思ったが、特に深く考えず、私は別の仕事に取りかかった。
しかし翌日、田中が作成した資料を見て驚いた。内容が不十分で、肝心のデータ分析がほとんど抜けている。
「田中くん、この資料、プレゼンにはちょっと足りない部分が多いよ」
すると田中は「まあ、要点は入ってると思うんですけどね」と、のんびりした口調で言う。
「でも、データがないと説得力が弱いし、〇〇さんも詳しい数値を求めてるよ」
「まあ、確かにそうですね。でも、大まかな流れは掴めるかなーって」
その「まあ」が出るたびに、私はだんだん焦ってきた。田中は否定しているわけではないが、かといって本気で改善しようとしているようにも見えない。
そこで私は、少し言い方を変えてみることにした。
「田中くん、〇〇さんがこの資料を見たときに、すぐ納得できる内容にするのがゴールだよね?だから、ここに具体的な数値を入れてくれると、もっと分かりやすくなると思うんだ」
すると、田中は「あ、なるほど。そういう視点ですね!」と、やっと納得した様子。
「まあ」ばかりの受け答えにモヤモヤしたが、田中の本音は「何となく方向性は分かってるけど、どこまでやるべきか決めかねていた」ということだったらしい。
それ以来、田中に仕事を頼むときは「まあ」と言われたら「つまり、どう思う?」「具体的にはどう進める?」と掘り下げるようにしている。おかげで、会話のすれ違いも減り、田中も以前よりしっかり考えて返答するようになった。
口癖に振り回されず、少し工夫してコミュニケーションを取ることで、仕事の進め方もスムーズになるものだと実感した出来事だった。
本題の前に
職場で同僚に質問するたびに、いつも「まあ」と言われて嫌な感じがした経験はありませんか?
私自身、同僚に何かを尋ねると「まあ」と言われることが多く、その度に不快な気持ちになったことがあります。
しかし、その口癖の裏に隠れた心理状態を理解し、うまく対応することで、相手とのコミュニケーションを円滑に進めたいと思いませんか?
本記事では、そんな「まあ」が口癖の人との関わり方について、実体験を踏まえてお伝えします。口癖にイライラしないための5つのヒントをぜひ参考にしてください。
「まあ」と言われたときの心理を理解する

「まあ」に隠された本音を見抜くコツ
「まあ」という言葉には、相手のさまざまな心理状態が隠されています。
曖昧な言葉に見えますが、その奥にある本音を読み取ることが、円滑なコミュニケーションの第一歩です。
「まあ」が出る背景には、話を早く終わらせたい、相手の意見に賛同しない、自己防衛などの意図が潜んでいることが多いです。
状況によって異なる「まあ」の意味を理解する
「まあ」の意味は、その時々の状況により異なります。
例えば、ビジネスの場面では、「まあ」を使うことで自分の意見を柔らかく伝える場合もあれば、単に相手の意見を適当に流す場合もあります。
状況に合わせて「まあ」が持つニュアンスを感じ取ることで、相手の本音を理解しやすくなります。
「まあ」と言われたときの対応で会話の流れを変える
相手が「まあ」と言った際、そのまま流してしまうのではなく、「どういう意味?」や「それで、あなたはどう思うの?」と軽く問いかけてみましょう。
相手に本音を引き出すきっかけとなり、より深いコミュニケーションに発展します。
「まあ」が口癖の人を否定せず、受け入れる会話術

反応を無理に変えさせないことの重要性
相手の「まあ」という口癖を指摘し、「その口癖をやめた方がいいよ」と伝えたくなるかもしれません。
しかし、指摘すると相手が防御的になり、逆にコミュニケーションが難しくなってしまうことがあります。
口癖を持つ人は無意識にその言葉を使っているため、まずはそのまま受け入れて会話を続けることが大切です。
適度なリアクションで「まあ」に振り回されない
「まあ」と言われると、つい「またか…」と感じてしまうこともあります。
しかし、過剰に反応せず、適度なリアクションを心がけることで、相手に振り回されることなく会話を進められます。
冷静な態度でいることが、より円滑なコミュニケーションにつながります。
「まあ」という言葉をポジティブに変える方法
「まあ」を合図に次の話題にスムーズに移行する
相手が「まあ」と言ったときは、会話を次のステップに進めるチャンスです。
「まあ」を合図にして、「では次に…」や「それなら…」といった形で、スムーズに話題を展開することで、会話の停滞を防ぐことができます。
「まあ」を使わずに本音を引き出す質問の仕方
「まあ」と言われることで本音が曖昧になりがちですが、上手な質問で本音を引き出せます。
例えば、「それってどんな気持ちだったの?」や「もっと詳しく教えてくれる?」といった質問を投げかけると、相手も考えを深めやすくなります。
「まあ」という口癖を改善するサポートの仕方

共感を示しつつ口癖を減らす会話の練習
相手が「まあ」と言いがちな場合、共感を示しつつも別の表現を促す練習を取り入れてみましょう。
「そうだね、じゃあ具体的にどうしたらいいと思う?」といった形で、相手により具体的な意見を引き出すことで、「まあ」の使用頻度を減らす手助けになります。
口癖を意識するためのフィードバックの方法
口癖の改善にはフィードバックが重要です。しかし、否定的な指摘は避け、ポジティブな方法で伝えましょう。
例えば、「今、〇〇って言ってくれたけど、その表現いいね!」と褒めることで、相手の意識を変えることができます。
「まあ」を使う相手にストレスを感じない心の持ち方
口癖を相手の個性と捉えてみる
「まあ」という口癖は、その人の個性やコミュニケーションスタイルの一部です。相手の個性を尊重することで、口癖に対してストレスを感じにくくなります。
「この人はこういう表現をするんだな」と、柔軟な心で受け入れることが大切です。
口癖に振り回されないための自分軸を持つ
相手の口癖に振り回されてしまうと、自分の気持ちに余裕がなくなってしまいます。
自分軸を持つことで、相手の言動に過剰に反応せず、冷静に対応できます。
リラックスして会話を楽しむことで、ストレスの軽減につながります。
自分の反応を見直すセルフケアの方法
相手の「まあ」にイラッとする場合、自分の反応を見直すことも大切です。
「なぜ自分はこの言葉に反応してしまうのだろう?」と自分の気持ちを客観的に捉え、セルフケアを行うことで、心に余裕が生まれます。
まとめ
「まあ」が口癖の人とコミュニケーションを取る際、相手の心理状態や口癖の背景を理解し、否定せずに受け入れることが重要です。
口癖に気づきを促す優しいアプローチなど、少しの工夫で円滑なコミュニケーションが可能になります。
相手の「まあ」にストレスを感じるのではなく、その背景にある意図や心情に目を向けることで、より良い関係を築いていきましょう。
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